勝負は30秒以内 「無かったことに」できるボタン

photos: lorettaflame


 仕事でもプライベートでも、日常に欠かせないEメール。送信ボタンを押した直後に、「しまった!」と冷や汗をかき心拍数が上がった経験はないだろうか。
 今や世界で9億人以上がアカウントを持つという、グーグルによるメールサービス「Gメール」が最近、「送信取り消し機能」を正式な機能として追加し、話題を集めている。その名の通り、送信したメールをキャンセルできる機能で、送信ボタンを押した後5〜30秒以内であれば、相手に届く前にそのメールを取り消すことができる。これは画期的! 
 四六時中スマホ片手にメールをチェックするニューヨーカーたちは、複数人とのやり取りを同時進行というケースも多々あり、送り先や内容を間違えて送信してしまいトラブルに発展する可能性もある。
ケース①「転送と返信を間違える」。客からのメールを同僚に転送しようと、「よろしくね〜」と書いてそのまま客に〝返信〟してしまった。

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ケース②「友人へのメールをビジネスの相手に送信」。面白そうなイベントがあったからメールで送るね、と送信先に友人の名前を入力したつもりが、同じ名前の仕事関係の相手のアドレスを選択していた。
ケース③「愛人へのメールを妻に…!!」。◯月△日×時にいつもの店で、などと写真付きで送ろうものなら、一巻の終わり。
 これからは、そんな心配は無用。トラブルに発展するその前に、「取り消しボタン」をワンクリックすればいいのだ!
 この機能を有効にするには、「設定」のメニューにある「送信取り消し機能を有効にする」にチェックを入れ、取り消しが可能な秒数を選択するだけ。グーグルはおよそ6年前から同機能を開発途中の機能として提供してきたが、今回それが正式なサービスとなった。もちろん、「送信済み」になったメールは消すことはできない。
 しかし、このサービスがあるから安心…というよりは、〝消したい過去〟はなるべく作らない方がいいかもしれない。