NY、NJの水道水に有害物質  20年の基準「時代遅れ」

 【26日付PIX11】非営利の調査団体、環境労働グループが26日発表した調査結果から、ニュージャージー州およびニューヨーク州の水道水に安全とはいえないレベルの化学物質が含まれていることが分かった。
 含まれていたのはフッ素化合物のペルフルオロオクタン酸(PFOA)で、子どもの発達障害やがんとの関連性も疑われている。同団体のデビッド・アンドリュー医師によると、現在、米国では水道水に含まれるPFOAの基準を連邦政府が定めていないため、PFOAが検出されても各自治体にその事実を消費者に伝える義務はなく、「消費者の健康に影響を及ぼしている」可能性があり、また水道水には地域によってヒ素や放射能が含まれていることもあるという。
 検出された化学物質を示す報告書は出されているが、「基準値を決めるに当たっては政治的圧力がかかることもある」とアンドリュー医師は話す。加えて、「米環境保護局が定めている水道水の基準値は20年前から1度も更新されておらず、最近の研究で分かったことが反映されていない。危険性のある時代遅れの基準値だ」と批判している。
 同団体はフィルターの使用を推奨している他、当局に対し水道水の安全基準値を更新するよう求めている。

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