失業保険申請者の情報を誤送、労働局 4月28日までにNY州の30人に被害

 全米では新型コロナウイルス蔓延で経済的損害が拡大しているため、失業保険の申請者数が過去最多を記録した。そんな中、ニューヨーク州では、失業保険申請者の個人情報が、別の人に間違って送られるという事態が発生していた。ゴッサミストが4月28日、報じた。
 ロングアイランドに住むイボンヌ・パッサロさんは4月24日、失業給付金申請の更新に関する手紙を受け取った。しかし、封筒の中には他の人の氏名、住所、社会保障番号、収入などの情報が記された失業保険の書類が入っていた。さらに、バッサロさんの友人も同様に、他人の個人情報が記された手紙を受け取ったという。パッサロさんは自分の書類が届いていないことから、他の誰かに個人情報が誤って送られたのではないかと懸念しているという。
 ニューヨーク州のクオモ知事の秘書メリッサ・デローザさんは27日、州で少なくとも30人が、同日までに失業保険の申請に関する個人情報漏えいの被害を受けていることが発覚したと発表。「悪意によるものではなく、人為的なミス。2枚の紙が貼り合わさって郵送されてしまった」と説明した。しかし28日に開かれた記者会見では、「さらに多くの申請者がデータ漏えいの影響を受けた可能性がある」と示唆。4月22日から26日に失業保険申請に関する手紙を受け取った人には、同州労働局から再度連絡をして、情報漏えいの有無の確認を行い、優先的に申請を処理をする。また、情報漏えいによるクレジットカードの不正利用を監視するサービスを1年間無料で提供するという。 

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