止まらない、市から脱出するニューヨーカー 「公園で遊べない」「魅力がなくなった」

 ニューヨーカーのニューヨーク市脱出が止まらない。別荘へのコロナ疎開だけではなく、郊外に引っ越す人も増えている。ニューヨークポストが11日、報じた。
 ウエストチェスター郡ヨンカーズの運送会社、エリート・ムービング・アンド・ストアリングのオーナー、ムーン・サラヒーさんは「大勢、逃げ出している」と指摘。6月からは休む暇がない。9割は、秋の新学期を前に、郊外に引っ越す子供のいる家族だ。4歳と7ケ月の2人の娘を育てるウサマ・ファトリさんは「以前なら公園や遊び場へ行けたが、それもできない。悪夢だ」とマンハッタン区ミッドタウンからウエストチェスター郡スカースデールへ引っ越した。フラットレート・ムーバーズも日に100件の注文をこなし、多くはニュージャージー州やコネチカット州、アップステートへ引っ越す依頼だという。
 ブルックリン区ゴワナスにある運送会社ムーバーズ・ノット・シェーカーズ!のオーナー、マーク・エーアハルトさんは「マンハッタンやブロンクスから若者が脱出して、スタジオや1ベッドルームのアパートは空き部屋だらけ」と語り、こうした人たちが戻ってくるか疑問視している。マンハッタン区ヘルズキッチンのアパートからヘイスティングス・オン・ハドソンの母親の家に移り住んだノア・サイモンさんは、「市内は魅力がなくなった」とウエストチェスター郡で家を購入することに決めた。

人通りの少ないマンハッタン区5番街。7月上旬撮影(Photo: Yurika Fukagawa / 本紙)

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