今年の夏、ニューヨークは記録的な暑さと降水量に見舞われ、ダニなどの害虫が爆発的に増える恐れがある。専門家は、まれなマラリア類似疾患を保有するダニも発見されているとして注意を喚起している。シークレットNYCが21日、伝えた。

(photo: https://www.globallymealliance.org/co-infections/babesiosis)
ニューヨーク州立大学(SUNY)ベクター媒介性疾患センターの微生物学教授兼所長であるサラヴァナン・タンガマニ博士によると、今年は昨年の同時期と比べて、ライム陽性のダニの数が著しく増加しているだけでなく、マラリアに似たまれな病気であるバベシア陽性やアナプラズマ陽性のダニも出現しているという。3月15日から5月6日までにタンガマニ博士の研究室に提出された442匹のダニのうち、34.8%がライム病を引き起こすボレリア・ブルグドルフェリを、11%がバベシア症を引き起こすバベシア・ミクロティを、18%がアナプラズマ症を引き起こすアナプラズマ・ファゴシトフィラムを保有していた。
米疾病管理予防センター(CDC)によると、バベシア症は赤血球に感染する寄生虫によって引き起こされる病気。主に黒脚ダニ(シカダニ)の咬傷を通じて感染し、無症状またはインフルエンザのような症状を引き起こすことがある。治療可能だが、治療を受けないでいると、臓器不全を引き起こし、死亡する可能性がある。アナプラズマ症は白血球に感染し、血流に乗って体内を循環する。発熱、悪寒、筋肉痛、脱力、吐き気や嘔吐、せき、頭痛、けん怠感などがみられ、広範囲の血栓(播種性血管内凝固症候群)、複数の臓器における重度の機能不全(機能障害)、けいれん発作、昏睡を引き起こすことがある。 タンガマニ博士は、ひとつのダニの咬傷で複数の病原体を伝播する可能性があると指摘。さらに「今年のダニシーズンは過去数年より深刻になる」として、屋外での活動時は特に注意が必要だと強調した。 2015年以降、ニューヨーク州保健局は毎年平均600件のバベシア症感染と平均1300件のアナプラズマ症感染を報告している。バベシア症の予防方法はCDCのリンクを参照。
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