ボトックスといえば、額や目尻のシワを目立たなくする注射を思い浮かべる人も多い。皮膚の浅い層に少量ずつ注入する「スキンボトックス(マイクロボトックス)」では、毛穴や皮脂への効果も研究されている。医学誌Journal of Cosmetic Dermatologyに掲載された研究では、施術の6週間後に皮脂の減少や毛穴の縮小がみられた。

通常のボトックスと何が違う?
ボトックスは、ボツリヌストキシンを主成分とする製剤の商品名。一般的な表情ジワの治療では筋肉に注射し、その動きを一時的に弱める。一方、スキンボトックスは、薄めた製剤を皮膚の浅い層に少量ずつ注入する方法だ。筋肉の動きを抑えることよりも、小じわや毛穴など、肌表面の状態の改善を目指す。日本でも「マイクロボトックス」などの名称で美容クリニックが提供している。
毛穴や皮脂への効果を研究
2026年7月に発表された研究では、両頬にボツリヌストキシンを注入し、施術前と6週間後の状態を比較した。皮脂の分泌量や毛穴の大きさが減り、参加者の満足度も上がった。ただし、施術を受けていない人との比較は行っていない。別の研究では、皮脂や毛穴への効果が約4カ月続いたと報告されている。
乾燥感にも効く?
保湿しても肌がつっぱるような乾燥感に、スキンボトックスは効くのだろうか。医学誌「Aesthetic Surgery Journal」の2026年5月号に掲載された研究では、顔の片側にボツリヌストキシンだけを、もう片側にはヒアルロン酸を含む製剤と混ぜて注入した。60日後、うるおいの評価スコアは混合した側で改善したが、単独の側では統計的に有意な改善はみられなかった。この研究だけでは、ボツリヌストキシン単独の保湿効果は判断できない。
注入する成分とリスクも確認
同じ研究では、内出血や腫れ、赤みなども報告された。少量を浅く注入しても、リスクはある。施術を検討する際は、ボツリヌストキシンだけを使うのか、ほかの成分を組み合わせるのかを確認したい。肌の悩みによって適した治療は異なるため、気になる症状を医師に伝え、期待できる効果や副作用について相談しよう。
















