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ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長はかねてより、新市政の主要政策として法定最低賃金の引き上げを掲げている。しかし、同市長が10日行った施政方針演説の中で「市内の最低賃金引き上げを承認するよう、州政府に働きかけていく」と語ったのを受け、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は11日、出演したラジオ番組の中で「法定賃金の引き上げの是非は州政府が決定すべき」と述べ、同市長をけん制した。
クオモ知事はこれに加え、デ・ブラシオ市長が唱える高所得者層への増税案にも反対しており、「地方自治体に税率や賃金、労働法の決定権を与えることは経済的な混乱を招き、自治体間での格差を引き起こすことになる」との見解を述べた。
クオモ知事のこの発言に対し、最低賃金の引き上げを支持する層からは、「そのような理由により経済的な混乱が起きた例は、過去に見たことがない」という声が上がっている。
デ・ブラシオ市長とクオモ知事は両者とも民主党で、クリントン元大統領の政権下では連邦政府で同僚として働いた経験もある。個人的には親しい友人同士と言われる2人だが、政策を巡る方針の食い違いが今後どのように展開していくか、注目が集まっている。
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