アメリカとイスラエルのイラン攻撃による中東情勢の緊迫化に伴い、ガソリン価格が急上昇している。アメリカ自動車業界(AAA)によると、3月9日時点の全米平均は1ガロン3.48ドルで、前週より48セント、1か月前より58セント高。CBSニュースが同日、伝えた。車社会のアメリカはもちろん、日本においても、特に郊外在住者や通勤・送迎・買い出しで日常的に車を使う家庭には、ガソリン代上昇による家計負担増という形で影響する可能性がある。

最高はカリフォルニア州、1ガロン当たり平均5.20ドル
カリフォルニア州のガソリン価格が全米で最も高く、9日朝は1ガロン当たり平均5.20ドル。ワシントン州でも1ガロン当たり4.63ドルに達した。カンザス州はレギュラーガソリン1ガロン当たり2.92ドルと、全米で最も安い平均価格を記録している。アメリカ指標のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)と国際指標のブレント原油は9日早朝、ともに急騰し1バレル当たり120ドル近くに。正午までにWTIは93.39ドルに下落、ブレントは98.72ドルまで値を下げた。ディーゼル価格も在庫不足を背景に1週間で約89セント上がり、4.66ドルとなった。
原油高がインフレを再び押し上げる可能性も
価格急騰は、イラン戦争によりペルシャ湾とオマーン湾・アラビア海を結ぶ主要航路であるホルムズ海峡を通る石油の流通が妨げられたためで、ユーラシアグループの創設者、イアン・ブレマー氏は、CBSニュースに対し、ガソリン価格が今後1週間で平均4ドルに達し、その水準で推移すると予想していると、また、「誰もが目に見え、実感できる重大な問題であり、他の物価にも波及するだろう」と述べた。
ガスバディ(GasBuddy)の石油アナリスト、パトリック・デ・ハーン氏は9日の報告書で「週末に中東各地で発生した追加攻撃により原油価格が数年ぶりにバレル当たり100ドルを突破したことで、燃料市場は現在、世界的な供給フローへの長期的な混乱リスクに急速に対応を迫られている」と指摘。デ・ハーン氏はまた、多くの州で今週中にガソリン価格が1ガロン当たり、さらに20~50セント上昇する可能性があると予測している。
ガソリン代は家計への影響が大きく、特に低所得層では生活必需品以外の支出削減や貯蓄減少、借り入れ増につながるおそれがある。オックスフォードエコノミクスは、原油高がエネルギー価格を通じてインフレを再び押し上げる可能性も指摘している。
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