2026年5月14日 NEWS DAILY CONTENTS

飛行機の“ハズレ席”を回避? 旅行者の間で広がる「裏技」に注目

Clint Patterson

かつて飛行機の中央席(ミドルシート)は「不人気な席」に過ぎなかった。しかし今、この狭小なスペースは航空会社の収益戦略、乗客同士の心理戦、そして「権利」を巡る新たな“紛争地帯”へと変貌を遂げている。ライフスタイル情報サイトのファー・アンド・ワイド(Far & Wide)が格差の象徴となりつつあるミドルシートの現状と、回避する裏技を紹介している。

航空会社はさまざまな部分に課金し収益を上げようとしている。ミドルシートを巡る攻防もその副産物だ。写真はイメージ(photo: Unsplash/ Clint Patterson)

有料化される「快適さ」という格差

以前は早めに予約やチェックインをすれば、窓側や通路側の席を比較的簡単に選ぶことができた。しかし最近は、航空会社が座席指定を有料化したことで“快適さ”にもお金が必要な時代になっている。今や中央席は単なる「余った席」ではなく、窓側や通路側の価値を高めるための“基準席”になりつつある。同じエコノミークラスでも追加料金を払った乗客とそうでない乗客の間には見えない「快適さの差」が生まれているという。

肘掛けの領有権と「沈黙の交渉」

中央席の最大の問題は、肘掛けや足元スペースなどの「共有空間の境界」が曖昧なことだ。航空会社には明確なルールがなく、「中央席の人が両方の肘掛けを使うべき」と主張する人もいれば、「早い者勝ち」と考える人もいる。以前は、「中央席の人には少し配慮するべき」といった暗黙のマナーがあった。しかし最近は通路側や窓側に追加料金を払う乗客が増え、「自分はお金を払ってこの席を選んだ」との意識から、中央席への気遣いが薄れているとの声もある。かつてのエコノミークラスは、「皆で少しずつ我慢する空間」だった。しかし今は、「追加料金を払った人」と「払わなかった人」の間で機内の快適さにも差が生まれているようだ。

回避テクニック

旅行情報サイトのスマータートラベルは、ミドルシートを避ける最も現実的な方法として次の4つを紹介している。

“王道”は早めのチェックイン

1. 予約直後に座席指定をする
2. オンラインチェックイン開始と同時に手続きをする
3. 座席マップをこまめに確認する
4. 比較的空きやすい機体後方の座席を狙う

SNSでは裏技「チェックイン・チキン」に注目集まる

1. 直前まで待つ=オンラインチェックインの締め切り直前まで手続きを遅らせる
2. 架空の予約で埋める=PCで別ブラウザを開き、ログインせずに残っている中央席の数だけ架空の予約を進める
3. 座席を「ホールド」する=支払い直前の画面で中央席を選択したままにすることで、一時的にそれらの席を「選択不可」の状態にする
4. 自分を割り当てる=その隙に自分のチェックインを完了させれば、システムは空いている(と認識されている)窓側や通路側を優先的に割り当てる

この方法は確実ではないものの、追加料金を払わずに中央席を避けたい旅行者の間で注目を集めている。ただ、「すべての航空会社で使えるわけではない」「規約違反の可能性がある」「他の乗客の迷惑になる」といった批判も出ている。

ミドルシート問題は、単なる座席の不人気ではなく、“快適さまで商品化された時代”を映し出しているのかもしれない。

                       
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