スーパーマーケットなどで販売されているコメ製品の一部に、危険なレベルのヒ素やカドミウムが含まれていることが調査により明らかになった。CNNが15日、伝えた。

調査をまとめたのは子どもの健康を支援する非営利団体ヘルシー・ベビーズ、ブリット・フューチャーズ(Healthy Babies, Brit Futures)。市販されているコメ製品100種類以上のサンプルを分析した。そのうちの4分の1に含まれる無機ヒ素は、米食品医薬品局(FDA)が定めた乳児用のコメシリアルの基準値の100ppbを超えていた。FDAは家庭で調理する目的で購入されたコメの無機ヒ素濃度には言及していないが、0〜2歳児とって、コメは乳児用のコメシリアルよりも無機ヒ素の主要な摂取源であることも判明。共同執筆者のジェーン・ホーリハン氏は「実際には、コメそのものが高い曝露を引き起こしている」と警告する。
ヒ素やカドミウムは土壌や水などに存在する。ホーリハン氏は「少量でも、糖尿病、発育遅延、生殖毒性、心臓病など重篤な健康被害が生じている。特に幼児の場合、知能指数(IQ)低下、認識能力や行動の障害につながる恐れがある」と指摘。一方で、アメリカ国内のコメ生産者団体、米コメ協会(USA Rice Federation)はアメリカ産のコメに含まれる無機ヒ素は世界でも最低レベルだと反論している。報告書によれば、アメリカ産の白米の無機ヒ素含有量は95ppb。カリフォルニア産のすし米やカルローズ米、インドのバスマティライス、タイのジャスミンライスは100ppb以下だった。アメリカ産でも玄米の無機ヒ素含有量は129ppbと高い。ホーリハン氏は「コメの種類や生産地を選択することが大切」と述べている。
報告書は、パスタを調理する要領で、1カップのコメを6〜10倍の水で煮て、食べる前に余分な水を捨てれば、ヒ素の60%を取り除くことができると紹介している。調理前にコメを30分〜ひと晩、水に浸けておき、その水を捨てることでさらに減らすことができる。しかしそうすることで幼児の発達に必要な鉄分も減ってしまう。ホーリハン氏は、鉄分補給については小児科医と相談することを勧めている。 また、ビタミンB、カルシウム、亜鉛、ビタミンCは不要な物質の吸収を抑え、排出を促進する効果がある。赤身肉、ヨーグルト、チーズ、葉緑素、ブロッコリー、豆類、フルーツ、ストロベリー、ペッパーなどが有効だとしている。詳細はHealthy Babies, Brit Futuresのリンクから。
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