アメリカの空港で議論広がる「車いすサービス」、とある言葉がSNSで話題に

健常者の空港での車いす利用、良識のある行動が求められる。写真はイメージ(photo: Unsplash / Roberto Quezada-Dardon)
アメリカの空港で、車いすサービスの利用を巡る議論が広がっている。SNS上では「Jetway Jesus(ジェットウェイジーザス)」という言葉が拡散し、アメリカのメディアも取り上げた。

Unsplash / Roberto Quezada-Dardon)
この言葉は、搭乗時には車いすを利用していた乗客が、到着後には自力で歩いて降機する様子を揶揄(やゆ)した俗称だ。搭乗橋(ジェットウェイ)で“奇跡的に回復したように見える”ことから名付けられた。
なぜ今、議論になっているのか?
背景には、ポストコロナで急回復した航空需要がある。利用客が増える一方で人手不足は完全には解消されておらず、車いすサービスの利用増加が指摘されている。申請すれば優先搭乗の対象となる場合もあるが、外見だけでは健康状態は判断できない。慢性的な痛みや心疾患など、見た目では分かりにくい事情を抱える人もいる。
アメリカでは障がい者保護規定により、航空会社が医療証明を求めることは原則難しく、制度は自己申告に基づいて運用されている。信頼は利用者の良識に支えられている。
日本人旅行者との関係
ニューヨーク、ニュージャージー地域では、駐在員家庭を訪ねて高齢の親族が来米するケースも多い。ジョン・F・ケネディ国際空港やニューアーク・リバティー国際空港は規模が大きく動線も複雑なため、長距離フライト後の移動に不安を抱える人にとって、車いすサービスは重要な支援制度だ。
英語に不安がある場合も、空港スタッフのサポートは大きな安心材料となる。日本人コミュニティーでも「親の訪米時に助かった」との声は少なくない。
制度を守るために
今回の議論は、不正利用を断定するものではない。重要なのは、必要な人が安心して利用できる環境を維持することだ。利用者が急増すれば、本当に支援を必要とする人への対応が遅れる可能性もある。公共の支援サービスである以上、制度の趣旨を理解し、適切に活用することが求められる。
必要な場合は遠慮せず利用する。一方で、不要な利用は控える。そのバランスこそが、制度の持続性を支える。航空需要が回復する中、アクセシビリティーと公平性の両立は今後も課題だ。海外渡航の多い日本人にとっても他人事ではない。
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