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米食品医薬品局(FDA)はこのほど、国内で最も一般的に処方されている麻薬性鎮痛薬について、処方をより一層厳しく制限するよう勧告した。
対象となるのは、麻薬性ヒドロコドン含有量が15ミリグラム以下の鎮痛薬で、「バイコジン(Vicodin)」や「ロルタブ(Lortab)」などが一般的に知られている。
現在これらの薬はFDAの定める5段階の分類で「スケジュール3」に分類されているが、FDAはこれをモルヒネなどと同等の「スケジュール2」にするよう求めている。承認されれば、処方の際に書面の処方箋が必要となり(現在は電話での口頭指示が可能)、また薬の補充には、毎回医師との面会が必要となる。
こうした鎮痛薬の乱用や常用が近年急激に拡大しており、米疾病予防センター(CDC)の調べでは、処方薬過剰摂取件数の75%は麻薬性鎮痛薬によるものとされている。
また処方鎮痛薬の国内売上高は1999年以降、4倍にも増えており、過剰処方を危惧する声も聞かれる。
一方、現場の医師を中心とする反対派は、制限強化により鎮痛薬を本当に必要とする患者、とくに高齢者にとっては処方の際の不便が多くなることを懸念している。
FDAの勧告は、米厚生省に正式に送られ、最終的な判断は同省と米麻薬取締局(DEA)が下すこととなる。
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