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ニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)に降り立つ、豪華絢爛なセレブたちのドレス姿で今年も盛り上がりを見せた「メットガラ(MET GALA)」。アン・ハサウェイをはじめとする「プラダを着た悪魔」キャストの集結や、ビヨンセの10年ぶりのカムバック、日本人として唯一参加した大坂なおみによるドラマティックなドレスの着こなしなど、SNSのフィードがメットガラ一色になった人も多いのではないだろうか。

メットガラの話題で持ちきりの一方で、同会場で“当日の朝”に何が行われているかをご存じだろうか。今回は、メットガラを長年率いる、VOGUE元編集長のアナ・ウィンターらも出席するプレスプレビューの様子をお届けする。
午前9時にメトロポリタン美術館に集合
午前9時、関係者はメットガラの会場であるメトロポリタン美術館に集合し、美術館内の中庭のような空間チャールズ・エンゲルハード・コートに案内される。ここでは夜のメットガラに先駆けて、春季展「Costume Art」のお披露目が行われ、メットガラと連動する展示の概要が明かされる。

全員が着席し、BGMが鳴り止むと会場に姿を現したのは、「プラダを着た悪魔」のモデルにもなった伝説的編集者アナ・ウィンター、Amazon創業者ジェフ・ベゾスのパートナーであるローレン・サンチェス、そしてテニス界のレジェンド、セリーナ・ウィリアムズの姉であり同じくトッププレイヤーのビーナス・ウィリアムズら。続々と席に着いた。

アナ「当時は入場チケットも…」
館長のマックス・ホラインに続き、マイクを手にしたアナは「今日は最も光栄で、そして一年で一番大好きな日です」とスピーチを始める。

「私が最初にメットガラを訪れたのは1982年のことでした。当時私は『ニューヨーク・マガジン』のファッションエディターで、給料ではチケットなど到底手が届きませんでしたが、編集長がグレートホール(ディナー会場ではない)への入場を用意してくれ、そこで私はディナーを終えたセレブたちを見送ることができたのです。その日のために買った900ドルのサンローランのカクテルドレスは今でも覚えています。家賃の何倍もする額でしたが、この街で私が歩み始めたファッションの世界において、とても重要な意味を持つものでした」

まだ駆け出しだった頃のエピソードを語りながら、エイズ危機や同時多発テロ(9.11)の後も結束を保ってきたニューヨークのファッション業界を称え、「人々が集う特別な場所」であるメットガラ、そして毎年春の特別展を手がけるコスチューム・インスティテュートへの愛と敬意を、約6分間のスピーチに込めた。
衣服×身体が生み出すユニークな展示
ゲストのスピーチを終え、次に向かうのはお待ちかねの「Costume Art」展示室。一般公開は5月10日からだが、プレビュー参加者とメットガラ来場者は一足先に鑑賞することができる。

今年のテーマは「衣服と身体」。キュレーターを務めたアンドリュー・ボルトンは、ファッションを単なる衣服ではなく「身体を通じた芸術」として再定義。約5000年にわたる美術作品と衣装を並置し、「装われた身体」という視点からファッションとアートの関係を探っていく。

そのため展示は「衣服」ではなく「身体」によってセクション分けされており、裸、豊満、障がい、妊娠、老い、古典的身体など、多様な身体のあり方を提示。衣服をまとった身体を立体的に見せることで、視覚的に強く訴えかける圧巻の内容となっており、プレビュー参加者たちも夢中で見入っていた。
◇
一通り展示を鑑賞し会場を出ると、まだ昼前にもかかわらず美術館の前には出待ちのファンがずらりと並ぶ。夕方から到着するゲストを一目見ようと、自前の椅子や望遠カメラを構えて準備を整えている。一年に一度の特別なイベントだ。

「メットガラもまた、この街の想像力の一部を担っているのだと思います。美術館の外でもニューヨークに貢献しており、満室になるホテルやケータリング業者、数えきれないほどの美容師、そしてニューヨークのドライバーたちなど、地域のさまざまなビジネスを支えているのです」(アナ・ウィンター)

さまざまな場所で数えきれない人々が関わるメットガラ。夜のレッドカーペットには一般の人は入れないものの、その中心にある展示は誰でも鑑賞できる。メットガラを支える人々が生み出した空間は、芸術とエンターテインメントが交差するニューヨークだからこそ実現する光景と言えるだろう。
展示「Costume Art」は、5月10日から2027年1月10日まで開催。
取材・文・写真/ナガタミユ
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