2025年9月9日 NEWS DAILY CONTENTS

スタバのライバル現る、中国発の「ラッキンコーヒー」がNYに進出 | 何が違う?

中国のコーヒーチェーン大手「瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)」が6月30日、ニューヨークに進出した。スターバックスが苦戦する中、中国のコーヒーチェーンがニューヨーカーに支持されるか注目を集めている。4日付のニューヨークタイムズが伝えた。

アスタープレイスのそばにあるラッキンコーヒーのブロードウェイ店(photo: miki Takeda)

くつろぎ第一のスタバ、◯◯優先のラッキン

2017年に北京で創業したラッキンコーヒーは10年も経たないうちに世界中に2万6000店以上を展開(ほぼ全てが中国国内)。効率的なモバイル注文システム、アラビカ豆を使用した独創的なラテメニュー、中毒性のあるクーポン情報を軸とした戦略で中国市場を席巻、瞬く間にスターバックスを中国コーヒー業界の王座から引きずり下ろした。

ラッキンとスターバックスには共通点がほとんどない。スターバックスは長年、創業者であるハワード・シュルツのビジョンによって支えられてきた。イタリア式コーヒーハウスをアメリカにもたらすとの構想で、自宅や職場以外の場所で友人とおしゃべりしたり新聞を読みながらくつろいだりする場を提供するというものだ。一方、ラッキンは利便性を最優先する。顧客はアプリから注文し、飲み物の準備が整うと携帯電話で通知を受け取り、カウンター越しのバリスタとやり取りすることなく受け取ることができる。ただし、カップに名前もスマイルマークも書かれることはない。

注文はアプリでのみ受け付ける。店内で並ぶこともない(photo: Miki Takeda)

アメリカ生まれの巨人に挑む

スターバックスはもはやかつてのような勢いはない。売り上げは伸び悩んでおり、モバイル注文時代への適応に苦戦している。さらに小規模な職人系チェーン店の台頭にも翻弄されている。スターバックスのブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)は、スターバックスが信頼できる「第三の場所」としての地位を再確立すると約束。座席増加やトイレ利用の制限強化などで雰囲気の改善を図っているが、ニューヨークの店舗ではラッキンに若者や多様な層が流れ込み、スターバックスは空席が目立つ状況も報告されている。

「違うんだ」と話すのは、アッパー・ウエスト・サイドの自宅からブロードウェイ店まで足を運んだアリ・バーンバウムさん(18)。先月、TikTokでこの店を知り、ラッキンを試した。「かっこいい。洗練されている」

ノマド店を訪れていたのは、ニュージャージー州ジャージーシティー出身の環境エンジニア、クォンさん(29)。アメリカのコーヒーチェーンが支配する光景に「うんざりしていた」というクォンさん「 だからこそわざわざスターバックスには行かないの」

ノマド店はスターバックスから1ブロックの距離。ブロードウェイ店は、スターバックスが約30年間営業し、昨年閉店したアスタープレイスのすぐそば。現在、マンハッタンに4店舗を展開するがいずれもスターバックスが近くにある。まるでスターバックスに挑戦状をたたきつけているようだ。アメリカ生まれの巨大ブランドに中国発の新興勢力が挑む構図は、今後のコーヒー文化の在り方に大きな影響を与えるかもしれない。

                       
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